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第1回 弁護士さんは悪い人でも弁護するのですか?
弁護士になって最も多くの回数受けた質問は、「弁護士さんって、どんな悪い人でも弁護するのですか
?」というものです。シンプルだけれどもこの質問は弁護士の本質を突いた質問だと思っています。
私はいつもこう答えます。
「被告人(被疑者)には他人から見たら悪い人どうしようもない奴って言う人が多いかもしれない。そうい
う人は同僚からも友人からも家族からも見放された人かもしれない。そう言った人に世界にたった一人
弁護人だけ味方になったとしても神様は文句を言わないよ。」と、ちょっとかっこいいけれども、
実はこれ司法修習生のときに指導を受けた大先輩弁護士の受け売り。
悪い人でも弁護?の質問には、他にも答えがあるかもしれない。例えば刑事訴訟の冤罪・人権侵害の
反省とか、弁護士・検察官の当事者主義訴訟構造により事案の真相解明を目指すとか、憲法で決まっ
ているとか、いろいろ法律ぽい説明があると思う。それでも私に一番理解しやすかったのが「世界でたっ
た一人の味方」説です。
では「悪い人」の世界でたった一人の味方の「味方」は誰なんでしょう?
*刑事訴訟では、被告人を弁護する人のことを「弁護人」と言います。
*ちなみに民事訴訟では正式には「訴訟代理人」、普段は単に「代理人」と言います。
第2回 司法試験の思い出
弁護士になってよく聴かれことに「試験すごくむずかしかってんやろ」ということです。
弁護士になるためにはまず司法試験に合格する必要があります。
この試験自体、たしかにハードでしんどかったけれども、何と言っても「こわい試験」
未だに年に1度くらいは試験勉強をしている夢を見ます。
還暦を過ぎた大先輩の弁護士さんもたまに試験の夢を見るという方がいます。
試験の合否で、受験生(多くの人がプータロー)か、合格者か全く違った生活を送ら
なければならないのです。とにかく普段一生懸命受験勉強するわけですが、ある程度
勉強が済んだら、試験本番で実力を発揮できるかどうかが合否を左右していたように
も思えます。実力を発揮できるかとは、緊張しすぎないとか、体調管理とか、ケアレス
ミスをしないとかです。こういったところは、日々真剣勝負の実務でも共通して大切な
ところだと思います。
ぼくの場合は大学を卒業してから本格的に受験勉強をはじめ、大体月〜土まで朝
8時から夜10時まで机の前にいました。形式的には14時間ということになるけれど、
食事したり昼寝したりとかで集中して勉強したのは一日8時間位だと思う。
世間一般の基本的な労働単位8時間は最低でも集中するように努力していました。
それと大体1時頃の就寝前30分ほどその日一日勉強した内容の復習をしていました。
日曜日は試験直前を除いては、基本的に何もせず頭を休ませていました。
試験に合格したことを知ったときはうれしい気持ちもありましたが、なんだかとにかく
ほっとしました。
とにかく受験生であったころは「本当に合格できるのか」、「本試験で失敗しないか」とか
いろんな不安をかかえていたと思います。今は全く違う悩みがたくさんありますが。。。
そんな司法試験の受験時代を共に過ごした友人は一生の宝物です。
第3回 弁護士は六法を全部憶えているか?
弁護士になってよく聴かれるシリーズです。
「六法全部憶えているのですか。」と聴かれることがよくあります。もちろん
答えはNOです。なぜなら、六法全書を見れば書いているからです。最近は
「法令データ提供システム」
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi
から最新の法令を検索できます。ちょっと条文を確認したいときはこっちの
方が早かったりますので、紙の六法を開く回数は格段に減りました。
じゃ、何を勉強するかというと、ある事件についてどんな法律が関わってく
るかをすぐに思い出すことができるようにすることです。それと法改正なんか
は注意します。
@法律実務では、まず具体的な事実から法的に問題となる点を抽出します。
(具体的事実→抽象化)
Aその作業を行った後、具体的な社会的事実と比較し抽象的な法律論のレ
ベルで法律解釈を行います。法律解釈は、ある要件を充たせば、ある効果が
発生するというふうに単純化できます。ここに抽象化した社会的事実をはめ
こみ効果を導き出して行きます。
(抽象化された事実をはめ込んで行き論理作業)
B法律上の効果発生した場合、現実社会の事実にも影響を及ぼします。
(抽象化された事実→具体化)
私の感覚では、司法試験の勉強はAが中心だったと思います。
@、Bは司法研修所で徹底的にトレーニングされたと思います。
@→A→Bという順序で思考をするが教室的な発送ですが、
逆にB→A→@と発生させたい効果から逆に考え戦略を立てて行くのも弁護士
の大事な仕事です。
Aの作業は論理的な思考がものを言うので、理科系のイメージを私は持ってい
ます。実際、依頼者と打ち合わせをしていても、理科系の方が案外法律論につ
いてスムーズ理解されているという印象を受けることがあります。
最近話題のホリエモンさんも案外法律に強いんじゃないかと勝手に思っています。
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